ChatGPT出張アドバイスに伺いました/生成AI時代で勝ち残っていく人材とは?
どうもこんにちは。発見と創造ラボの水嵜です。
昨年末で9年10ヶ月所属した職場を離れ、2024年1月からフリーランスになりました。
こちらのご報告はまた改めてするとして・・・
実施したのは昨年度のだいぶ前になってしまいますが、ChatGPTを実業務でどう使うのか?という雑談から、会社までお伺いして使い方をレクチャーする、というお仕事をいただきました。今回の記事はそちらのご報告です。
今回お伺いしたのは建築関係の会社さんです。
この担当の方とはとある地域団体で知り合いました。
そのミーティングの際、私がダカダカダカとPCでメモしたものをChatGPTに読み込ませて議事録としてまとめた資料を作っているのを見たのがきっかけとのこと。
その方の会社ではいつもミーティング後に議事録を作成するらしいのですが、この議事録作成がとにかく面倒で効率化したい、というお悩みがあるようでした。
目次
今回作成した資料
今回はChatGPT(3.5)の基本の使い方をまとめた資料をご用意しました。
その上で実際に使いたいシーンを想定し、どういった命令文(プロンプト)を与えるのが良いか、実際に触りながらご指導させていただきました。
生成AI時代は「正確な母国語」を使える人が勝つ
ChatGPTはじめ生成AIは、自然言語が命令文になるという特徴があります。
つまり、目的に近い文章などを生成するためには、母国語の命令文をどれだけ正確に書けるかというところが一番大切になってきます。
私を含めた文系人間の皆さん、あなたの時代が来ていますよ!笑
冗談はさておき……
資料のなかではプロンプトの書き方やハッシュタグ、条件の指定方法などの細かい指定を多く記載していますが、それよりも「いかに正確で誤解のない日本語を書けるか」ということのほうが遥かに重要です。
昨年からChatGPT関連のセミナーやご相談を多数実施してきましたが、この「母国語を正確に書ける」つまり「主語・述語・目的語等を正確に、誤解が生まれない日本語を書ける」スキルを持つ人は思った以上に少ないことに気付かされました。
AIは人間のように会話できはしますが、どこまでいってもプログラムで動いているもの、つまり機械であることには変わりありません。
つまり「YES」といったら「YES」、「NO」といったら「NO」であり、究極的には1か0しかわからない世界の存在です。
人間がごく自然に行っている「文脈の中で書かれていないことを想像する」ことはほとんど伝わらないと言っても過言ではありません。
誤解が生まれない日本語文章を書くことは、対人間であっても必要なスキル
現代は、これまでの時代に比べて圧倒的にテキストコミュニケーションが増えた時代だと私は思います。
たった20年前までは「誰もがインターネットで情報発信できる」なんて時代ではありませんでしたが、今では1人1台(場合によっては2台以上)のスマホを持ち、誰もが無料で何の知識もなく発信ができてしまう時代です。
現代のコミュニケーションは対面や電話の他にも、テキスト(文字)でのコミュニケーションがかなり増えました。
このブログもそうですし、X(Twitter)やFacebook、Instagramなどで発信するときも一切文字がないことって基本的にありませんよね。
そんなわけで、「文字でコミュニケーションするスキル」は現代人には必須になっています。
この「文字コミュニケーションスキルの大切さ」を感じた体験があるのでご紹介します。
私は高校生の頃に初めて携帯電話(スマホではなくガラケー)を持ちました。
そして他の高校生と同じように、他愛のない話題で友人とメールのやり取りをする毎日が続いたある日のこと。
友人から「あゆさん(当時のあだ名)怖い」と言われ、はっとします。
私は特に怖がらせたり冷たくしたりした覚えはなかったのですが、文字でのコミュニケーションは冷たく映りがちだということに、そのとき初めて気がついたのです。
こういった誤解は文字コミュニケーションの中では起こりやすく、表現の機微が伝わらないことでトラブルになりかねません。
だからこそ、文字で表現しづらい感情を伝えるための顔文字や絵文字が発達したのでしょうね。
顔文字や絵文字があるだけで、なんとなくフレンドリーに感じたり、相手の雰囲気が伝わったりすることも多いです。
顔文字や絵文字のあるなしで雰囲気が変わる例:
・こんにちは。
・こんにちはヽ(=´▽`=)ノ
・こんにちは😅
会話における情報量は、言語情報は7%程度だといわれています(メラビアンの法則)。
そのため、残りの93%である視覚情報・聴覚情報は想像するしかありません。
この「想像させる9割」をいかに誤解なく伝えるか、というところに文字コミュニケーションの難しさがあるのだと私は考えています。
そして対人間であれば「想像させる9割」を勝手に補完してくれますが、AIはそれができません。
文面通りの受け取り方しかできないので、「こういう場合は説明しなくてもこういうものでしょう」がわからない。
そして意図していたものができず、結果的に「ChatGPT使えないじゃん」となるわけです。
正確な命令文を使えていないのですから、当然の結果ではあるのですが…。
まずは母国語コミュニケーションをたくさんしよう
そんなわけで、生成AI時代にどんな訓練をしたら良いかを考えてみました。
まずはたくさん文章を書き、たくさん発信するというのが最も効率が良いのではないでしょうか。
誰かが見ている可能性がある場所で、前提条件がわからない人にも伝わる文章を心がける。
これができると、文字コミュニケーションでのスキルも、生成AIを操るスキルも少しずつ身についていきます。
おすすめはX(Twitter)。
1投稿の最大文字数が少なく(140文字)手頃でありながら、その制約の中で伝わる文章を考えるのは非常に良い訓練になります。
そんな訓練なんてやってられないよ!という方は、人に頼ってしまう…というのもアリです。
ちなみに手前味噌ですが、私は現在おいでよ上田という長野県上田市の地域情報を発信するアカウントを運営しており、フォロワーさんの数はX(Twitter)で12,000人以上、SNS合計では16,000人を超えました。
やはり日々の訓練があってこそ、生成AIともうまくやりとりができるのかな、と感じているところでもあります。
おいでよ上田については:https://lit.link/oideUEDA
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